選択
定期健診で夫のクレアチニン値が急上昇していた。薬の飲み忘れもなく、塩分や蛋白質の制限もきちんと守り、風邪も引いていない。T医師は首をひねった。「降圧剤の一種が一時的にクレアチニン値を上げることがある、もしかしたらそのケースかもしれない」と原因と思われる降圧剤を外した。2週間後、さらに数値は悪化した。T医師は漢方薬を飲んでいるので薬が干渉しあっているのかもしれない、と言う。さらにクレアチニンクリアランスの数値が15ミリリットルを切ったらクレメジンを服用するようにとも言う。江部医師からはクレメジンだけは服用しないようにと言われていた。クレアチニン値の改善を妨げるという。
2週間後クレアチニン値はさらに上昇していた。T医師はクレメジンの服用を重視している。T医師の腎不全保存療法の悪化要因の1つに「クレメジンを飲んでない」という項目がある。いよいよどちらかの治療法を選択しなければならなくなった。しかし、漢方を止めるつもりはない。
江部医師に電話で問い合わせた。「薬の副作用ではなく、初診時で腎機能が5分の1くらいしかなかったのだから、急激な悪化もありうる」ということだった。いつ透析になってもいいように透析をやっている近くの病院に行き、そこで血圧の管理などをしてもらうようにという。
5日後、江部医師の診察を受けた。江部医師は西洋医学では腎不全の治療法はなく、血圧を下げ、食事療法で悪化を防ぐしかない、という。クレメジンは「キムコ」と同じ原料で、非常に飲みにくい上、医師の間でも腎不全の改善に効くという見解とまったく効き目がないという見解の2つに分かれていて、たとえ効いたとしても透析までの期間をわずかに延ばすだけだという。
我々は江部医師を選んだ。幸い近所に腎臓病治療で名が通っている病院が経営している透析ができるクリニックがある。そこで診察を受けた。医師はクレアチニン値が5~6ぐらいでも降圧剤と食事療法で5年ぐらい悪化していない患者もいるので、食事療法を徹底するよう指導してくれた。クレメジンのクの字も出ず、漢方との併用についても何の問題もなかった。灯台もと暗し。T医師の患者の中にもクレアチニン値が5~6で11年も安定していた女性がいたという。しかし、血圧を調整し食事療法を徹底していても急激に悪化する場合もある。夫は数ヶ月後にも透析になるかもしれない。しかし、生涯透析を回避できるという可能性も僅かながら残されている。漢方と食事療法と軽い運動で養生していくしかない。


風子さんのご主人、腎臓透析かどうかとの危機。大変なことですね。精神的に強くならなければならない時、常人でも参ってしまいます。
漢方と食事療法と軽い運動、この三種の神器をかかげて打ち勝ってください。
投稿: ミネさん | 2008年3月21日 (金) 18時31分